徒然草

兼好法師(吉田兼好) 1330年頃

概要

兼好法師の随筆。序段と243段からなり、長短さまざまな文章で、無常、自然と美意識、住まい、恋、宮廷のしきたり、人の失敗談や逸話、世渡りの知恵を語る。和漢の古典をふまえた教養と、皮肉とユーモアの混じった人間観察が特色。

時代背景

兼好は京の吉田神社の神職の家に生まれ、宮廷に仕えたのち、30歳前後で出家した。鎌倉幕府が滅び、南北朝の動乱へ向かう時代に生き、歌人としても知られた。成立後しばらくは目立たなかったが、江戸時代に注釈書が次々と出て広く読まれ、町人や武士の教養書となった。

読みどころ

  1. 仁和寺にある法師石清水八幡宮に参ったつもりが、麓の寺社だけを拝んで帰ってきた。「少しのことにも先達はあらまほしきことなり」。「石清水八幡宮」を読む →
  2. 鼎をかぶった法師宴で鼎を頭にかぶって踊ったら抜けなくなった。笑い話の名手としての兼好。「仁和寺にある法師」を読む →
  3. 花は盛りに「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」。満開や満月だけが美しいのではない、という美意識。
  4. 金沢の海鎌倉の外港・金沢で見聞きしたこと。都人の目に映った東国。「金沢・称名寺」を読む →