『古事記』 上巻「天孫降臨」 舞台:高千穂(宮崎県) 成立:712年 作者:太安万侶(稗田阿礼 誦習) ―――――――――――――――――――――――― 【原文】 此地は韓国に向ひ、笠沙の御前を真来通りて、朝日の直刺す国、夕日の日照る国なり。故、此地は甚吉き地 【現代語訳(抄訳)】 国譲りが成ると、天照大御神と高木神は、天照の孫にあたるニニギノミコトに地上へ降るよう命じた。ニニギが降りようとすると、天の八衢(分かれ道)に、上は高天原を、下は葦原中国を照らす神が立っていた。これが国つ神のサルタヒコで、天つ神の御子の先導役を務めるために迎えに出てきたのだった。 ニニギには、アメノコヤネ、フトダマ、アメノウズメなど五つの部族の長が従った。さらに、天の岩戸の前で天照を招き出した八尺の勾玉と鏡、そして草那芸剣が授けられた。思金神、手力男神らも付き従った。天照は「この鏡を私の魂と思って、私を拝むように祀りなさい」と告げた。 こうしてニニギは天の石の座を離れ、幾重にもたなびく雲を押し分け、道をかき分けかき分けして、天の浮橋からそびえ立つように降り立った。そこが筑紫の日向の高千穂のくじふる嶺である。 ニニギはこの地を見渡して言った。「ここは韓国に向かい、笠沙の岬にまっすぐ通じていて、朝日がまっすぐに差し、夕日が照り輝く国である。だからここはたいへんよい土地だ」。そして地の底の岩盤に太い宮柱を立て、高天原に届くほど千木を高くそびえさせた宮殿に住んだ。 ―――――――――――――――――――――――― 地点メモ:ニニギノミコトの天孫降臨の地とされる(霧島の高千穂峰説もある)。 出典作品:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BA%8B%E8%A8%98