『諸国温泉功能鑑』 東の関脇・野州那須(番付解説・伝承) 舞台:那須(栃木県) 成立:江戸後期(19世紀前半) 作者:作者未詳(温泉番付) ―――――――――――――――――――――――― 【現代語訳(抄訳)】※要確認 東の関脇に据えられたのは、野州(栃木県)の那須の湯である。 那須の湯は、那須岳のふもとの湯本に湧く。その起こりについて、次のような伝説が残っている。 昔、舒明天皇の御代のこと、狩野三郎行広という者が、那須の山で狩りをしていた。行広は、一頭の白い鹿を見つけて矢を射たが、射損じてしまった。傷を負った鹿は、山の奥へと逃げていった。 行広が鹿を追って山に分け入ると、鹿は、谷間に湧き出る湯に浸かって、傷を癒やしていた。行広は、この湯の不思議な力に驚き、これを人々に知らせた。こうして見つかった湯が、「鹿の湯」と呼ばれるようになったという。 那須の湯は、硫黄の香りが強い白く濁った湯で、古くから病に効く湯として知られてきた。湯本には、温泉の神を祀る温泉神社があり、那須与一も、屋島の戦いで扇の的を射る前に、この神社に祈願したと伝えられる。 江戸時代には、奥州街道を旅する人々や、江戸からの湯治客が訪れ、鹿の湯では、熱い湯に首まで浸かって、じっと時を数える入り方が行われた。 ―――――――――――――――――――――――― 地点メモ:東の関脇。射損じた鹿が傷を癒やしていたという「鹿の湯」の伝説がある。 ※この話は細部に記憶違いを含むおそれがあります。引用・公開の際は原典と照合してください。 出典作品:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%B8%E5%9B%BD%E6%B8%A9%E6%B3%89%E5%8A%9F%E8%83%BD%E9%91%91