『北越雪譜』 初編「雪頽(なだれ)」(要旨) 舞台:三国峠(新潟県) 成立:1837〜1842年 作者:鈴木牧之(山東京山 編) ―――――――――――――――――――――――― 【現代語訳(抄訳)】※要確認 雪国では、山に積もった雪が崩れ落ちることを、「なだれ」という。私たちの土地では、「雪頽」と書く。 雪頽は、冬の終わりから春先、雪が緩みはじめるころに多く起こる。山の上に積もった大量の雪が、轟音とともに一気に崩れ落ち、木々をなぎ倒し、谷を埋め尽くす。その勢いは、大きな岩をも吹き飛ばすほどである。 雪頽に巻き込まれた人は、ほとんど助からない。雪の下に埋もれた人を掘り出そうとしても、どこに埋まっているのかもわからず、見つけ出したときには、すでに息絶えていることが多い。 江戸へ通じる三国街道は、越後から上州へと三国峠を越えていく。冬の山越えの道は、深い雪に埋もれ、雪頽の危険にさらされる。旅人たちは、雪頽の起こりやすい場所では、声を立てず、足早に通り過ぎたという。大きな音を立てると、雪頽を誘うと信じられていたからである。 雪国に住む人々は、雪頽の恐ろしさを身にしみて知っている。雪は、家をつぶし、道を閉ざし、ときに人の命まで奪う。暖かい国の人々が、雪を眺めて楽しむのとは、まったく違うのである。 ―――――――――――――――――――――――― 地点メモ:江戸へ通じる三国街道の難所。雪頽(なだれ)の恐ろしさを伝える。 ※この話は細部に記憶違いを含むおそれがあります。引用・公開の際は原典と照合してください。 出典作品:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E8%B6%8A%E9%9B%AA%E8%AD%9C