北越雪譜

鈴木牧之(山東京山 編) 1837〜1842年

概要

初編3巻(1837年)、二編4巻(1841〜42年)。越後国魚沼郡塩沢の縮の仲買商・鈴木牧之が、雪国の自然と暮らしを江戸の人々に向けて書いた本。雪の結晶の図、雪崩、吹雪、雪の中の暮らしの苦労、越後縮の製法、鮭漁、熊、秋山郷の風俗、雪国の奇談などを、自らの見聞と挿絵とともに紹介する。江戸の戯作者・山東京山が編集した。

時代背景

牧之は若い頃、縮の商いで江戸へ出て、江戸の人々が雪国の暮らしをまったく知らないことに驚いた。出版を思い立ってから、山東京伝や曲亭馬琴にも協力を求めたが実現せず、刊行まで約40年を要した。江戸後期は、地方の文人が江戸の出版界と結びつきはじめた時代で、本作はその代表的な成果である。

読みどころ

  1. 雪の結晶顕微鏡で見た雪の形の図(土井利位『雪華図説』に拠る)。江戸の読者が初めて目にした雪の結晶。「塩沢」を読む →
  2. 熊に助けられた男雪山で谷に落ちた男が、熊の穴で熊に養われて春を迎える。「塩沢」を読む →
  3. 縮と雪晒し雪の中で糸を績み、織った布を雪の上に晒して白くする。雪国の手仕事の美しさ。「縮」を読む →
  4. 秋山郷山深い里の、外の世界から隔たった暮らし。「秋山郷」を読む →