縮に使う紵(からむし)は、陸奥の会津や出羽の最上のものを使う。白縮にはもっぱら会津のものを使う。なかでも「影紵(かげそ)」というものが最上品である。また米沢の「撰紵(えりそ)」というものも上等である。越後の紵商人がそれらの国々へ行って紵を買い求め、この国で売る。紵をこの国でも「そ」と言うのは古い言葉である。麻を古語で「そ」と言ったのは、綜麻(へそ)の類である。麻も紵も字の意味は同じで、布に織る材料の糸のことである。紵を「苧」と書くのは俗であると字書に見える。
二十八 紵
北越雪譜 現代語訳
原文現代語訳