文政十年亥の八月廿日隣駅六日町の在、余川村の農人太左エ門の軒端に、両頭の蛇いでたるを捕ふ。長さ一尺にたらず、その頭二ツ並びて枝をなすのみ。いろもかたちも常の蛇にかはらず。あるにまかせて古き箱にいれ、餌もいれおきしに、二三日すぎていつ逃ゆきしやあたりをたづねしかどをらざりしとぞ。
百十四 両頭の蛇
北越雪譜 原文
原文現代語訳
文政十年亥の八月廿日隣駅六日町の在、余川村の農人太左エ門の軒端に、両頭の蛇いでたるを捕ふ。長さ一尺にたらず、その頭二ツ並びて枝をなすのみ。いろもかたちも常の蛇にかはらず。あるにまかせて古き箱にいれ、餌もいれおきしに、二三日すぎていつ逃ゆきしやあたりをたづねしかどをらざりしとぞ。