小千谷より西一里に芳谷村といふあり、こゝに郡殿の池とて四方二三町斗の池ありて浮嶋十三あり。晴天風なき時日出れば十三の小嶋おの〳〵離散して池中に遊ぶが如し、日入れば池の正中にあつまりて一ツの嶋となる。此池に種々の奇異あれども文多ければしるさず。羽州の浮嶋はものにも記して人の知る処なれど、此うきしまはしる人まれなり。
百十五 浮嶋
北越雪譜 原文
原文現代語訳
小千谷より西一里に芳谷村といふあり、こゝに郡殿の池とて四方二三町斗の池ありて浮嶋十三あり。晴天風なき時日出れば十三の小嶋おの〳〵離散して池中に遊ぶが如し、日入れば池の正中にあつまりて一ツの嶋となる。此池に種々の奇異あれども文多ければしるさず。羽州の浮嶋はものにも記して人の知る処なれど、此うきしまはしる人まれなり。