十四 しのぶの里

おくのほそ道 現代語訳
原文現代語訳

翌朝、しのぶもじ摺りの石を訪ねて、信夫の里に行った。はるか山かげの小さな里に、石が半分土に埋もれていた。里の子どもがやってきて教えてくれた。「昔はこの山の上にあったのですが、通りがかりの人が麦の葉を取って荒らし、この石で摺り染めを試すのを村人が嫌って、この谷に突き落としたので、石の表面が下向きになって伏しているのです」と言う。そういうこともあるだろうか。

早苗とる手もとや昔しのぶ摺
(早苗を取る早乙女たちの手つきを見ていると、昔しのぶ摺りを染めた手もとがしのばれることだ)

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