四十五 跋

おくのほそ道 現代語訳
原文現代語訳

枯れて渋みのあるものも、艶やかなものも、力強いものも、はかなげなものも、この『おくのほそ道』を読み進めていくと、思わず立ち上がって手を打ち、また伏して胸を締めつけられる。あるときは自分も蓑を着て、こんな旅をしてみたいと思い立ち、あるときは座ったまま目の前に奇景を思い描いて楽しむ。こうしてさまざまな情趣を、鮫人が涙を真珠にしたように、珠玉の文章として筆に表しているのである。なんとすばらしい旅であろうか、なんとすぐれた人物であろうか。ただ嘆かわしいのは、この作者がたいそうか弱げで、眉に白いものが増えていることである。

元禄七年初夏 素竜が清書した

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