久しく訪れぬ頃、いかばかり恨むらむと、我が怠り思ひ知られて、言葉なき心地するに、女のかたより、「仕丁やある、一人。」なんどいひおこせたるこそ、ありがたくうれしけれ。「さる心ざましたる人ぞよき。」と、人の申し侍りし、さもあるべきことなり。
三十六 久しく訪れぬ頃
徒然草 原文
原文現代語訳
久しく訪れぬ頃、いかばかり恨むらむと、我が怠り思ひ知られて、言葉なき心地するに、女のかたより、「仕丁やある、一人。」なんどいひおこせたるこそ、ありがたくうれしけれ。「さる心ざましたる人ぞよき。」と、人の申し侍りし、さもあるべきことなり。