前に述べたように、雪が降りそうだと見はからうと、雪にやられないよう屋根を手入れする。梁、柱、廂(家の前に張り出した屋根を、土地の言葉で「らうか」という。つまり廊架である)、そのほか住まいにかかわるところで弱いところは補強する。雪につぶされないためである。
庭木は大小に応じて、曲げるべき枝は曲げて縛り、杉の丸太や竹を添えて杖にし、枝を強くしておく。雪折れを防ぐためである。冬草の類は菰(こも)や筵(むしろ)で覆い包む。井戸には小屋をかけ、便所は雪の中でも汲み取りができるよう備えをする。雪の中では野菜ひとつ手に入らないので、家の人数に応じて雪のあいだの食料をたくわえる(暖かくなるよう土中に埋め、またはわらに包んで桶に入れ、凍らないようにする)。そのほか雪の用意にいろいろな仕事をすることは、とても書き尽くせない。