八 雪竿

北越雪譜 現代語訳
原文現代語訳

高田のお城の大手門の前の広場に、木を四角く削って目盛りを記したものが立てられている。これを雪竿という。長さは一丈である。雪の深さが年貢にかかわるからであろう。高田の俳句仲間の楓石子からの手紙に(天保五年十一月)、雪竿を見ると当地の雪はいま一丈を超えている、と書いてきた。

雪竿といえば越後のものとして俳句にも詠まれているが、この国で高田のほかに雪竿を立てているところは、昔は知らないが今はない。風流の道でわが国に遊びに来る人は、雪のあいだを避けて夏の三か月ごろにこの地を訪れるので、越路の雪を知らない。それなのに越路の雪を歌や句に作るので、事実と違うことがあり、わが国の者から見ると笑うべきものが多い。

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