三十八 那谷

おくのほそ道 原文
原文現代語訳

山中(やまなか)の温泉(いでゆ)に行(ゆく)ほど、白根(しらね)が嶽(だけ)跡(あと)にみなしてあゆむ。左の山際(ぎは)に觀音堂あり。花山(くわざん)の法皇三十三所の順禮(じゆんれい)とげさせ給ひて後、大慈大悲(だいじだいひ)の像を安置(あんち)し給ひて、那谷(なた)と名付(づけ)給ふと也。那智谷(たに)組の二字をわかち侍(はべり)しとぞ。奇石(きせき)さま〴〵に古松(こしよう)植(うゑ)ならべて、萱(かや)ぶきの小堂岩の上に造りかけて殊勝(しゆしよう)の土地(とち)也。

石山の石より白し秋の風

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